MIYAMOTO TAKASHI

jan 17 2022

デジタル介護最前線
介護ロボット・ICTでどう変わる?


社会福祉法人 善光会
理事 最高執行責任者 宮本隆史さま

今回お邪魔したのは、東京都・大田区にそびえ立つ東京都内最大級と名高い福祉施設「サンタフェ ガーデン ヒルズ」。地下1階、地上10階建ての同施設は、入所定員320名/通所定員68名という規模。また、ホテルと言っても差し支えない素敵なエントランスに、太陽が差し込む明るさ、ここは本当に福祉施設なのか!?と見間違えてしまうほどです。



お話を伺いますのは、同施設を運営する、社会福祉法人善光会、理事・最高執行責任者である宮本隆史さん。宮本さんは新卒で入職後15年、現在理事として活躍される異例の出世を果たされている人物。かつ、介護ロボット・ICT分野で、挑戦を続ける中核人材として活躍されています。

本来、社会福祉法人という組織は、安全、慎重が求められるもの。しかし、善光会の取り組みはもっと「冒険的」。視座を高く持ち、社会福祉業界全体に役立つという気概があれば、やれることはたくさんある、と感じずにはいられません。

特に注目したいのが介護業界で初めて、他社連携を可能としたクラウド型介護ロボット連携プラットフォーム「SCOP(スコップ)」。素晴らしいICT技術があっても、現場のオペレーションが煩雑になり使いこなせなければ意味がない。だったら、使いやすいプラットフォームを作ろう、という想いから生まれたサービスです。

また、ICT技術を使いこなす人材育成にも力を入れていることにも注目です。介護の質と生産性を向上することができる最先端の技術を扱える介護士を認定する「スマート介護士資格」という資格制度を「自ら作ってしまった」というのです。

「どんな介護ロボットを導入すれば、介護の質が上がるか」、「どんなふうに利用すれば業務の効率化に役立つか」を考える人材を育成する目的で制度を作ったところ、ICT技術を開発する方々も資格取得に動いているとのことです。宮本さんの業界全体を巻き込む力には、本当に驚かされます。

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【スペシャルゲストプロフィール】
宮本隆史(みやもと・たかし)

介護職に従事し、特別養護老人ホームの立ち上げを行い現職に至る。2009 年ごろより 介護ロボットの導入やサイバーダイン社の HAL の監修に関わり、2013 年に「介護ロボット研究室」、 2017 年に「サンタフェ総合研究所」を設立。介護ロボット機器のプラットフォーム「SCOP」や介護ロボット運用資格「スマート介護士」事業を創設。2021 年に第 5 回日本医療研究開発大賞 AMED 理事長賞を受賞。関係省庁や関連団体の委員、セミナー・講演等幅広い活動を行う。