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Nov 15 2023

株式会社 三陽


三美福祉センター 代表取締役 長谷川 治希さま



ー Q. ご沿革、法人名の由来を教えていただけますか。

A. 法人名の由来は、漢数字の三で、交わることがない、永続性を表しています。プラス、太陽 の陽、陽気といった柔らかい優しいイメージを合わせて三陽という法人名になっています。設立は平成19年4月なのですが、これ以前に別会社で、高齢者向けの宅老所を古民家でスタートさせました。そこでデサービスを始めたところ、利用者さんが増えて来て、会社を作ってしっかりやろうということになり、三美福祉センターとしてデイサービスセンターをスタートさせました。ショートステイ、介護支援事業所この3つの事業所が三美福祉センターにあります。プラス、サテライトのデイサービスという形でやってます。高齢者だけでなく、障害福祉サービスもやっております。



ー Q. 介護に関わられたきっかけ、事業を立ち上げたきっかけを教えてください。

A. 母親が宅老所をやっていたので、最初は手伝っていたという形でした。その頃に脱サラをして理学療法士の学校に行ったのです。そこから病院に勤め様々な経験をしましたが、これから高齢化が進むという時代でもあり、自分で事業をやってみたい。という思いがあったこと、また、病院でリハビリのゴールを達成してもその後の生活は続いてく訳でそこをサポートしていきたいという気持ちがありました。  

終の住処としての入居施設というのも良いとは思いますが、やっぱり家で住みたいというお話をよく聞きます。地域に根差し、住み慣れた地域で最後まで家で過ごしている方のサポートをと考えたときに、短期で寝泊まりできる場所があり、通える場所もあるというサービスをやっていきたいという気持ちが強くなり、法人化をして母と一緒にスタートしたという形です。  

サラリーマンの時は全く違う職種でしたが、医療職に興味はありました。その頃身体が弱く、看護師、保育の仕事もしていた母にも支えられて、また昔から母の話を聞いていたということもあり、この道に進もうという気持ちになっていきました。現在は、妻も一緒に、私より現場に入って頑張ってもらっています。  



ー Q. 会社の魅力について教えてください。

A. 救急から最期の看取りまで経験をしていることもあり、トータルのサポー トを提供しています。地元にいたいという方の願いをなんとか叶えたく、介護を通じて行わせてもらっています。デイサービスでは、夕飯まで食べて、オムツが必要な方にはオムツを当てて、家に帰ったらすぐにベッドで寝てもらえるように、できるだけ家族に負担をかけないようにというサービスを提供しています。ビジネスケアラーということがテレビで取り上げられていますが、働きながら介護をされているという方々も多くいらっしゃるので、時間延長といった形も提供させてもらっています。

妻や母もそうなのですが、看護職員がとても充実しており、医療処置が必要な方が、どこに行ったら良いのか。となったときに選んで頂いているようです。病院に入院できなかった方がうちに来たり、医療的な側面で評価を頂いているというのはありがたいお話です。

また、セラピーに積極的に取り組んでいます。私の他にもう1名理学療法士がおりますので、専門的なリハビリテーションを行っています。また、本場タイでタイ式のマッサージの資格を取った職員がいます。よく効き目があって、本当にむくみがとれる腕のある職員です。

音楽を通じてということにも取り組んでいます。マリンバ演奏や、音楽療法士の先生に来てもらうこともあります。 ボーッとする時間がなるべく少ないように、ショートステイの方も部屋に閉じこもるのではなく、体操や歌など、出てきて一緒に何かをして、夜にしっかり寝てもらえるように取り組んでいます。







ー Q. 地元の野菜を使っていらっしゃるという、お食事の魅力を教えてください。

A. 食事提供には献立があると思いますが、うちはそれがうまくいっていないんです。というのも、地元の方から新鮮なお野菜をいただく機会が本当に多くあって、これをもらったから今日の昼に出そう、明日出そうといった手探りのようなことをしながらやっているのです。母をはじめ、お料理が好きな職員さんもいまして。人手不足の中、余計に手間がかかるのですが、お食事は利用者さんにとって、本当に楽しみのひとつであるので、そこを疎かにはしないようにと思ってやっています。大きな規模ではないからできる、それこそ家のような、近所の方から頂いたから。という感覚ですね。



ー Q. 人材育成、運営への想いについて教えてください。

A. どういう視点で採用するかと言ったら、学歴など本当に関係なく、介護をしたい。世のため人のためそれを介護を通じて介護職員として働きたいという純粋な気持ちを持った方であればもう採用としているんです。介護の仕事は3Kどころか6Kなんです。本当にきついし、イラっとしてしまう事も正直あります。ただ介護を通して、ご利用者さまの難しかったことがちょっと楽にできるようになると、こちらも、ご利用者さんも、その家族さんも晴々とした感じになる時があるのです。本当の介護の醍醐味と言うんですかね、感じる瞬間です。 一方で、経営の部分の両輪で回していかなければと思っています。 医療、介護、障害福祉の同時改定があり、まさにうちにも大きく影響してくるのですが、それを見定めて何か新しいことを、地域のためや、もちろん経営のことも考えてて展開していきたいと考えていますね。



ー Q. 会社の未来像について教えていただけますでしょうか。

A. さらに地域に根付いたサービスを展開していきたいと思っています。

また、これまでに何百件とお宅へ訪問させて頂いたリハビリの視点から、住宅のバリアフリーといったことに興味を持っています。家を建てる時に、将来的にずっと住めるような家づくりをするお手伝いと言いますか。人のためになり、経営的にも成り立つようなサポートができたらと考えています。

ただ、繰り返しになりますが、基本はやはり、住み慣れた地域で長く生活ができるように、可能であるなら看取りまでさせていただく。そういうサポートを引き続きやっ ていきたいなと思っております。





【施設紹介】
法人名:株式会社 三陽 三美福祉センター
所在地:〒512-0913 三重県四日市市西坂部町4489番地24