Obara Michiko

oct 21 2021

地域づくりのタネ
「地域包括ケア」を担う薬剤師の可能性とは


帝京平成大学大学院薬学研究科 薬学専攻
教授 小原道子さま

「地域包括ケアシステムの構築」あるいは「地域共生社会の実現」に向けて、地域で一番身近な医療従事者として、地域に根ざす薬剤師が見つけていくことが大切だと話すのは、帝京平成大学大学院薬学研究科 薬学専攻 教授 であり、日本ヘルスケア協会理事である小原道子さん。

小原さんは、訪問薬剤師として活動を始めるという経験から「患者さんの生活の現状を知り、その暮らしの中の健康を支えていきたいという、医療の原点が私の中に目覚めた」と話します。



実際に自宅に行くと、薬が山のように残っていて、どこの病院でいつ処方されたかわからない、飲んだかどうかわからないような方にはどうしたらいいのか等、訪問薬剤師として現場ならではの問題点に気付かされたと言います。

近年では、「皆さんが元気になって、幸せになるための場所」を作りたいと考え、埼玉県白岡市地域包括支援センター「ウエルシアハウス」開所に尽力、開所当時は月に10人程度しかいなかった相談者が、2年後には毎月400人以上が利用するのようになったと言います。

「薬剤師になったことは私の人生で最も幸せなこと」

こう話す小原さんに、薬剤師が地域包括ケアにおいてどれだけの可能性を秘めているのか、語っていただきました。私たちの身近に存在する薬剤師との関係を考えてみるキッカケになれば、と思います。ぜひお聴きください。







【書籍紹介】
書籍:地域包括ケア タネの蒔き方・育て方
(発行:評言社MIL新書)



  • 地域包括ケアシステムの構築から地域共生社会の実現へ―
    訪問薬剤師の先駆けとして地域に飛び込んだ。在宅訪問、ウエルシアという民間企業で地域包括ケアセンターの運営、多職種連携、大学の特任教授となって地域連携、日本ヘルスケア協会理事としての活動など、自らの経験から「地域づくりのタネ」の育て方を綴る。

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【スペシャルゲストプロフィール】
小原道子(おばら・みちこ)

薬剤師。博士(薬学)。日本ヘルスケア協会理事。1989年東北薬科大学(現東北医科薬科大学)卒業。2020年岐阜薬科大学にて博士「薬学」学位取得。1989年仙台赤十字病院薬剤部入局。1995年宮城県一迫町にて在宅訪問薬剤師開始。2009年ウエルシア関東(株)(現ウエルシア薬局)入社。調剤介護部、調剤在宅本部在宅推進部長を経て、現在、ウエルシアHD(株)会長付地域連携推進担当部長。岐阜薬科大学地域医療薬学寄付講座特任教授。ラジオNIKKEI「ビタミン・ラジオ」パーソナリティ。