Nishikawa Sotaro

nov 17 2021

グローカルビジネス成功事例
茨城の農産物、世界へ


独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)
ナイロビ事務所長 西川壮太郎さま

グローカルビジネスが注目される昨今、茨城県の優れた農産物を海外へ輸出しようと立ち上がり、県内を奔走しながら人々の心を動かし、大成功に導いた人物がいると聞き、取材を申し込んだのは、日本貿易振興機構JETRO、ナイロビ(ケニア)事務所長の西川荘太郎さん。

元々帰国子女の西川さんは、海外での豊かなご経験から、日本と海外を結びつける仕事がしたいと考えJETROに入構。その後、バングラデシュのダッカやベトナムのハノイなど長く海外赴任を経験された後、2014年から2018年にJETRO茨城県事務所の初代所長に任命され帰国。

JETRO茨城に着任後、まず西川さんが行ったのは、茨城県の44市町村全てに足を運び、実際に目で見て回る、という行動。茨城には生産量日本一を誇るメロンを始め、梨やイチゴなど、質が高く甘くて美味しい農産物があることに感激されます。これを海外に輸出しない手はないと動き出します。

西川さんはそれまでのご経験を活かし、成功のために大変重要な海外のバイヤーの選定を行い、まさに茨城県と世界各国の架け橋となって奔走。最終的には16カ国62社の海外企業が来日され、2014年には2tだった輸出量が、2018年には623tまで激増、グローカルビジネスの大きな成功事例となったのです。



地域産品の海外展開を成功させるには「ノウハウやコツを知ることだけではなく、その地域に住む人の強い情熱が大切」と西川さんは話します。その上で、「何度失敗しても、自分達の宝の素晴らしさを信じて挑戦をやめなければ、成功に至ります。そのお手伝いに是非、JETROを活用してください」と温かな応援メッセージを頂きました。

軽井沢ラジオ大学始まって初となる、アフリカ・ケニアと軽井沢を繋いだインタビュー。大変有意義で盛りだくさんの内容となっております。是非、お聴きください。







【書籍紹介】
グローカルビジネスのすすめ
地域の宝を世界80億人に届ける
(発行:紫洲書院)



  • ローカルとグローバルがつながるこれからの時代において、どのような戦略・戦術を取るべきなのでしょうか?この答えを探るため、NPO法人ZESDAと明治大学奥山雅之研究室は「グローカルビジネスセミナー」を共催し、各分野の第一線で活躍する人々の知識と経験を蓄積してきました。本書は一連のセミナーの内容をもとに、グローカルビジネスの事例を豊富に収めた、日本初のグローカルビジネス実践マニュアルです。(第2章:地元産品を海外に売り込め!:茨城の成功例から学ぶ (西川壮太郎:JETRO))

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【スペシャルゲストプロフィール】
西川壮太郎(にしかわ・そうたろう)

JETROナイロビ(ケニア)事務所長
1996年、JETRO入構。2002年から2006年までJETROダッカ(バングラデシュ)事務所、2009年から2014年までJETROハノイ(ベトナム)事務所に駐在。2014年から2018年までJETRO茨城事務所の初代所長。2020年9月より現職。