Okuyama Masayuki

nov 16 2021

グローカルビジネス
ローカル産業のグローバル化を目指す挑戦者たち


明治大学
奥山雅之さま

日本の地域には様々な優秀な資源があり、特徴的かつ潜在能力のある産品が宝のように存在しています。そんな魅力あふれる地域の産品を、地域の特性を保ったまま海外に売り出すことで、地方の経済を活性化させようとする取り組みが、今、注目されています。

そこで、グローバルとローカルを組み合わせた「グローカルビジネス」を提唱し、その研究と普及に情熱を注がれている明治大学の奥山先生にお話を伺いました。



以前、東京都庁の公務員として都心の政策を担当していた奥山先生。その中で、地方の発展が東京の発展、そして日本全体の発展と密接に結びついていることに気づき、現在は明治大学で教鞭をとりながら地域産業の育成に尽力されています。

日本は、コロナ前までの約10年の間に、近隣諸国の経済的発展などによって日本への観光が増え、外国人観光客が約5倍に増加しました。また、テクノロジーの変化・発展、S N Sの普及や流通技術の進歩などによって、世界との時間的・心理的距離が近くなり、日本の地域から海外へモノや情報を気軽に発信できるようになりました。まさに今、日本はグローカルビジネスのチャンスの時代、その入り口に入った状況と言えます。

もちろん、日本市場だけでも一定のビジネスは成立します。しかし、「このチャンスを追い風に、国内に留まることなく是非とも一歩踏み出して欲しい」と語る奥山先生。というのも、グローカルビジネスについての相談やサポートをしてくれる組織はたくさんあり、ジェトロや民間のサポート団体、また各地域に存在する海外との取引で成功している方の話を聞くことで、グローカルな風を感じ、具体的な展望を描くことが可能だからです。

コロナ禍でインバウンドが急速に縮小していますが、「モノはコロナにかからない。人は移動できないが、モノは移動できる」と語る奥山先生。国内各地の個性的な産品がいよいよ旅支度をして海外の市場へ羽ばたき、富を得ていく時代がやってきたのかもしれません。日本経済の発展に繋がるグローカルビジネスの可能性、奥山先生のインタビュー、是非お聴きください。







【書籍紹介】
グローカルビジネスのすすめ
地域の宝を世界80億人に届ける
(発行:紫洲書院)



  • ローカルとグローバルがつながるこれからの時代において、どのような戦略・戦術を取るべきなのでしょうか?この答えを探るため、NPO法人ZESDAと明治大学奥山雅之研究室は「グローカルビジネスセミナー」を共催し、各分野の第一線で活躍する人々の知識と経験を蓄積してきました。本書は一連のセミナーの内容をもとに、グローカルビジネスの事例を豊富に収めた、日本初のグローカルビジネス実践マニュアルです。

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【スペシャルゲストプロフィール】
奥山雅之(おくやま・まさゆき)

東京国税局、東京都庁、多摩大学経営情報学部准教授、明治大学政治経済学部准教授を経て2021年4月より明治大学政治経済学部教授。東京都庁では東京都商工指導所にて中小企業の診断・指導、調査研究に従事。その後、産業労働局商工施策担当副参事、企画計理課長などを歴任。東京都の中小企業施策の企画・立案に長く携わるとともに、各自治体の施策検討委員会委員などを務める。 専門は地域産業、中小企業、地域ビジネス、起業、製造業のサービス化、企業診断、産業政策など。 博士(経済学)。