kariya fujio

jun 23 2021

栄光への架け橋
オリンピックは愛と平和の祭典である


株式会社立飛ホールディングス
株式会社立飛ホールディングス 執行役員
地域貢献推進室 スポーツプロデューサー 刈屋富士雄さま 

伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架け橋だーー

スポーツ実況史上に残る名実況として人々の記憶に残る2004年アテネ大会の体操男子団体決勝。28年ぶりに体操ニッポンが王座を奪還する瞬間は、日本中が興奮しました。

この瞬間を捉えた伝説のアナウンサーが、今回のゲストである元NHKで、現在は株式会社立飛ホールディングス執行役員として、スポーツを通じた地域貢献に尽力されている刈屋富士雄さん。



7月23日の開催前に、どうしても東京オリンピック・パラリンピックについて取り上げたいと思ったとき、真っ先にお話を伺いたかった刈屋さん。本拠地、東京・立川にお邪魔してお話を伺ってきました。

それにしても、公式エンブレムの選定で発生した盗作騒動に始まり、開催地変更、女性蔑視や侮辱発言など、コロナ禍だけにとどまらない多くのスキャンダルに見舞われ続けた東京オリンピック・パラリンピック。開催が迫る前にも関わらず盛り上がりに欠ける呪われた大会。

しかし、刈屋さんのお顔を拝見し、スポーツの魅力をこれでもかと伺うと、早く熱い戦いに触れたいと心から前向きに思えてきます。

とにかくエピソードが凄すぎます。。冬季オリンピック女子フィギュア史上初のアジア選手として荒川静香選手が金メダルを獲得したトリノオリンピックでは、「トリノのオリンピックの女神は、荒川静香にキスをしました」という実況をされています。どうしたらこんな言葉が出てくるのだろう。。

実際の現場でどう考えていたのか、さらにどんな取材をされてきたのか、刈屋さんのスポーツへの、そして、オリンピックへの敬愛に触れさせていただきました。特に心が動かされたのがこの言葉。

オリンピックは愛と平和の祭典であるーー

当たり前のように開催されていると思い込んでいた私がハッとさせられたのが「ようやく多くの国が集まるようになったのは、1992年のバルセロナオリンピックからである」(書籍「今こそ栄光への架け橋をーそれでもオリンピックは素晴らしい!」(海滝社)より)という一文。

「世界中の国が「4年に1回集まろう」という強い気持ちを持たなければあっという間になくなってしまう」と刈屋さんは先輩アナウンサーから教えられたと話します。さらに「聖火は太陽の火。太陽の光は、全てに平等。国境もなければ人種も貧富の差もない。だから聖火は平和と平等のシンボルである」とも話してくださいました。



早くオリンピックが平穏に開かれる日が戻ってきてほしい。そう思わずにはいられない刈屋さんへのインタビュー、ぜひお聴きください。






【スペシャルゲストプロフィール】
刈屋富士雄(かりや・ふじお)

11960年、静岡県御殿場市生まれ。1983年NHK入局。スポーツアナウンサーとして、大相撲、陸上、体操、バレー、競馬、フィギュアスケートなどを中心に28競技の実況を担当。オリンピックは、バルセロナ、アトランタ、長野、シドニー、ソルトレークシティー、アテネ、トリノ、バンクーバーの8つの大会を現地から実況中継、熱戦を伝えた。特にアテネオリンピック体操男子団体決勝で28年ぶりに体操ニッポンが王座を奪還する瞬間の実況「伸身の新月面が描く放物線は、栄光への架け橋だ」はオリンピック放送史に残るコメントと高く評価されている。またトリノオリンピックでは、荒川選手がフィギュアスケート女子シングルでアジア史上初の金メダルの瞬間を「トリノのオリンピックの女神は、荒川静香にキスをしました」と実況。アテネ、トリノと夏冬2大会連続で日本選手金メダル獲得のシーンを伝えた。2020年4月にNHKを定年退職。東京・立川市にある立飛ホールディングスとスポーツプロデューサー契約を結び、幅広くスポーツのレガシーづくりに取り組んでいる。