feb 02 2022
月刊「アグリバイオ」
新しい農の姿を伝える専門誌の価値
月刊アグリバイオ
編集部次長 福田ゆめ子さま
昨年130周年を迎えた北隆館から出版されている月刊「アグリバイオ」。2016年に創刊された本誌は、農業、漁業、畜産にとどまらず、食品、化学品、環境資源、創薬、医療と幅広く「新しい農の姿を伝える専門誌」。応用微生物の権威である別府輝彦先生が「アグリカルチャー」と「バイオテクノロジー」の造語として名付けられた大変由緒ある専門誌です。
SDGs、気候変動、というキーワードから、いま私たちの農に関する知識や関心は高まり続けています。当番組でも昨年6月から農業、そして10月から漁業を中心に、人工光型植物工場、陸上養殖、ゲノム編集など最新情報を取り上げたく、素晴らしいスペシャルゲストの皆様にお話を伺ってきているのですが、、、
スペシャルゲストにお招きする先生方が寄稿している記事でことごとくヒットするのが、今回ご紹介したい月刊「アグリバイオ」。であれば、本誌を編集されている方と、注目技術やいま、日本が置かれている状況など、ディスカッションすることができたら嬉しいと思い、番組出演をお願いしたところご快諾いただきました。お招きしお話を伺ったのは、本誌編集部次長である福田ゆめ子さん。
「農業は大変換期であり技術革新が起こっている。だからこそ、先を見据えた技術やこれから起こる問題を先取りして答えることを目標にしている」とお話を伺いました。特に、いま注目しておきたい技術として紹介いただいたのが、こちらの2冊。
生物資源の保存と利用
-ナショナルバイオリソースプロジェクト-
(2021年7月号)
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持続的農業のための土壌・植物微生物叢の解析と利用
(2021年1月号)
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上記の他にも「植物工場」、「ゲノム編集」、「細胞技術」などについても話が広がりました。
確かに、いま日本の置かれている農は、自給率が他国より低く、農産物の輸出国として、上位のアメリカ、オランダに敵わないのかもしれません。しかし、未来の農業に姿を変えている過渡期に、国家も後押しする成長産業である農を諦めるわけにはいきません。むしろ、日本は世界に誇る技術が大変多いことに月刊「アグリバイオ」を読むと気付かされます。最先端情報を常に取り入れ発信を続ける福田さんのお話、ぜひお聞きください。
【会社概要】
株式会社北隆館 (ほくりゅうかん)
明治24年10月初代社長福田金次郎によって創立。明治41年植物分類学者として世界に知られている、牧野富太郎博士の「植物図鑑」を発行。この図鑑はわが国におけるいわゆる「図鑑」の語源・原典となったもの。以来「日本動物図鑑」、「日本昆虫図鑑」を初めとして自然科学書を発行、さらに医学書部門にも進出し活発な出版活動を行っている。また、平成12年4月には「CD-ROM版原色牧野植物大図鑑」を刊行、最新マルチメディア分野への第一歩を踏み出し、現在は同社の図鑑類は全て電子書籍化されている。また臨床医のための月刊医学誌「アレルギーの臨床」(The Allergy in Practice)、バイオテクノロジーの臨床医学への応用を中心テーマとした月刊医学誌「BIO Clinica」(Biomedicaを改題)、最先端の個別化医療の研究動向を紹介する月刊誌「Precision Medicine」を始め、月刊介護福祉誌「地域ケアリング」など多岐に渡る雑誌を創刊している。近年では、DNA解析による分子系統学が大きく発展し植物の分類体系が変わり、「APG原色牧野植物大図鑑」(全2巻)を平成24年に刊行、「APG原色樹木大図鑑」を平成28年に刊行し、集大成として「新分類牧野日本植物図鑑」を平成29年7月に刊行した。令和2年4月には、創業130周年記念出版として「牧野植物図鑑原図集」を刊行している。(同社ホームページより一部編集)