Kawauchi Io

aug 24 2021

農業新時代
ネクストファーマーズの挑戦


川内イオさま

本日のゲストは、多分世界でお一人しかいないであろう稀人(まれびと)ハンターの肩書きを持つ川内イオさん。ジャンルを問わず「規格外の稀な人」を追いかけ、発掘することを仕事とされている川内さんが特に注目しているのが「農業」。川内さんが農業への関心を急激に高めるキッカケとなったのは、まったくの独学で、無農薬、無化学肥料で落花生を育て、加工し、それをひと瓶1000円以上するピーナッツバター「杉山ナッツ」として売り始めた杉山孝尚さんにお会いしたから。



杉山ナッツ
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杉山さんは、世界4大会計事務所のひとつ、KPMGのニューヨークオフィスで働くエリート時代に、あること(それも本当にそんなレベルで!?)がきっかけで30歳の時、故郷の浜松に戻って落花生の在来種「遠州小落花」の栽培をスタート、日本国内はもちろん、ピーナッツバターの本場アメリカでも販売に成功するなど、農業界を革新させているお一人。さらに杉山さんは「農業は最高」とおっしゃったと言います。そんな場面に出くわしたら......農業の稀人を探したくなるのは必然、です。

川内さんは、さらに農業界を革新する稀人たちに会うべく、各地を訪ね歩かれ、稀人たちの活動を書籍「農業新時代-ネクストファーマーズの挑戦」(文春新書)にまとめられています。本書には、全量ほぼ輸入に頼っているバナナを国産で作り出した事業家、匂いがしない上に栄養素たっぷりのスーパー堆肥を作った畜産農家、世界から求められるハーブ農家などなど、魅力溢れる稀人たちが紹介されています。



農業法人 株式会社D&Tファーム 岡山もんげーバナナ
詳細は こちらから

日本の農業はきつい、汚い、危険の3Kに、稼げない、結婚できない、を加えた「5K」の職業と言われるだけでなく、アメリカを除いた11カ国による環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、EUとの経済連携協定(EPA)が発効したことで、さらに苦しくなると予想されています。しかし、川内さんのお話を伺うと、むしろ農業は職業として、ビジネスとして、チャンスに満ち溢れているのではないか、と感じずにいられません。

かっこいい、稼げる、クリエイティブなど、新たな「K」が当てはまる可能性を感じる農業新時代、東奔西走北飛南歩されてこられた川内さんのお話、ぜひお聴きください!





【書籍紹介】
書籍:農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦
   (発行 文藝春秋)



  • 衰退産業の代名詞とされてきた日本の農業。しかし、この常識は覆りつつある。独自のアイデアと先端技術で稀少かつ高品質の商品、サービスを生み出す変革者たち。時代を先取る彼らの生き方、働き方―。明日のビジネスのヒントがここに!

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【スペシャルゲストプロフィール】
川内イオ(かわうち・いお)

稀人ハンター、フリーライター。1979年生まれ、千葉県出身。広告代理店勤務を経て、2003年よりフリーライターとして活動開始。2006年バルセロナに移住し、ライターをしながらラテンの生活に浸る。2010年に帰国、編集者としてビジネス誌編集部などで勤務後、2013年より再びフリーランスに。現在は「規格外の稀な人」を追う稀人ハンターとして全国を巡り、多数のメディアに寄稿。仕事と生き方の多様性を伝えることをライフワークとする。